尿酸が高い状況が続くと体に尿酸の結晶が蓄積して痛風を起こします。痛風結節と呼ばれる腫れ物ができてくると見た目にも悪いですが、靴を履くなどの日常生活にも悪影響が起きますし、尿酸結晶が非常に蓄積した状態ですので痛風を繰り返す原因になります。尿酸 が高くなる原因として贅沢な食事や多量飲酒を思い浮かべる方が多いと思います。

 

そしてその末路が痛風であり、贅沢病だ、自己責任だと考える人もいるでしょう。 痛風で足が痛くなっても（私は体 験したことはありませんが発症すると本当に激痛です）、痛みを我慢すればいいだけじゃないか、と考える人もいるかもしれません。ですが、最近の研究 では高  尿酸 血症は痛風 だけではなく、腎臓、心 臓・血管への悪影響があることが分かってきました。痛いとか見た目だけでなく寿命にも影響を与える疾患であるということです。
 

高尿酸血症を指摘 された方はこれを読めば「仕方ない食事減らすか、酒はビールからウイスキーにしようか。」で済ませようと考えるかもしれません。残念ながらそうは簡単にいかないかもしれません。尿酸 は食事から作られるのが2割、細胞代謝で作られるのが8割と言われ、体質の問題も大きいのです。また、アルコールは代謝過程によって乳酸が発生しますが，乳酸と尿酸 が吸収 ・分泌の相対関係にあります。
 

つまり、プリン体が少ないアルコールに変えたからと言ってもダメということです。尿酸値を自助努力である程度下げられたとしても、体にたまった尿酸を体外に排出して痛風を起こさない体にするとなるとハードルが更に上がります。血清尿酸値  が7.0mg/dL以上を高尿酸血症としますが、7.0を少し下回ったくらいでは蓄積した尿酸は減りません。大きく下げるために薬物治療 が必要です。最近の薬の性能は優秀であり副作用もあまりなく尿酸値を大きく下げることができます。

 

尿酸が気になっている方の受診をお待ちしております。